1912/12/00 セールの招待状 「大正元年十二月」のメモ書きあり 新春晴衣売出御案内
十二月一日、二日、三日（三日間）
謹啓時下向寒の候御得意様各位益々御健勝に渉らせられ慶賀の至りに奉存候陳者弊店毎々格別の御愛顧御引立を蒙り難有偏に御厚礼申上候却説新春も愈々目睫に相迫り目下晴着衣裳御需要の時期に相成申候然るに弊店は幸い之等御召用として最も適切なる斬新奇抜の珍柄種々取り揃え候に付ては来る十二月一日より三日間例年の通り歳暮売出を兼ね新柄会可仕候間一応御高覧の栄を賜り度特に御贈物用の見切反物は破格の低廉に多数取り揃え候間何卒当日は御遊覧旁々賑々敷御光来被成下度偏に奉希上候　敬具
追而右三日間は聊か平素御眷顧の万分の一に酬ひん為め金五円以上（見切品釣裂外）御買求めの御方様へは最も興味のある宝箱を五円毎に一個宛御土産として差上可申候
「御土産の宝箱には色々御慰みの品が一定の紙箱に封緎して澤山取列へ置候間其中より皆様御随意に御選択被下度候

月　日　大阪天神橋
いたみや呉服店
電話東一四一八番
振替大阪一万番