1912/11/00 クリスマスプレゼント用詰め合わせ商品の提案広告 「大正元年十一月」のメモ書きあり 最も重宝なるプレゼントの新提供
追々贈答品の頻繁な季節となりまし、食料品や装飾品では各人の嗜好、好悪もあり、また余りに月並的であると考える人々は何にしようかと相応に苦心をなさるものです、殊にクリスマスプレゼントには選択に困ると云う方もあります、茲に於て弊店は文房具類を左記の価格に区別して、最も適当なる贈答用品として提供したいと思います、金額の小なるは児達の「おため」向として内容を配合しました文具は万戸必ず不可欠る要品で、殊に子達のある家庭なぞには最も重宝であります、是非御試用の上御好評を願ひます

一　金十銭　雑記帳一冊、ゴム付鉛筆、三本、鉛筆削一個、色チョック一打入一函箱
一　金二十銭　雑記帳一冊、八色絵の具箱入一個、蒔絵筆入一個、習字筆二本
一　金五十銭　舶来木製筆入一個、ナイフ一丁、ゴム付鉛筆三本、消ゴム一個、絵の具十二色缶入り一個
一　金一円　舶来木製二重筆入一個、万年ペン一本、ナイフ一丁サヤ付入色鉛筆取合三本
一　金二円　十四金ペン付オリバー万年筆一本、皮製鉛筆差一個、ナイフ一丁、サヤ付色鉛筆二本

右之外御望に応じ廉価にて御好品組合せ致します
右各種は贈答用として直に使用出来る様包装罷在候
大正元年十二月一日より十五日迄
大阪高麗橋
欧米文具商　躍仙堂本店
電話本局　一四一五番