土橋号雑貨部：配布広告「家庭読物」

箱番号＋整理番号
PP292-075
発行主・広告主
土橋号雑貨部
旧蔵者
萬年社
内容
その他広告スクラップ
内容日付／文字情報／備考
「下女の失敗」という読み物風広告物 家庭読物
下女の失敗
或る素封家の女中が奥様の御命令に従って色々の日用品を買物に出ました最初奥様から信用の厚い店を聞いて代金もその見積で頂戴して女中はだんだんと買物を済まして一番最後に神仏用の蝋燭を買求に参りました其時フト先程聞いて来た店の名義をわすれましたのでイカサマ店にて買いましたすると値段が高い為めお金がたりなくなって自分の小遣い銭までたしました仏用線香も同時に買いました其際は別段何の用も無かったので持って帰って何知らん顔をして居りましたすると蝋燭が曲がる線香も悪るいそこで奥様は下女を招いて商品はドコデ買ったかとたずねましたとたずねました下女は其時の事情を申立てましたのでこれから以後は左様なイカサマヤで買ってはならぬ石鹸でも石鹸容器でも蝋燭でも必ず天神橋北詰の土橋マッチ店にて買ってくるのだよと厳しくしかられましたしかしあやまっては改むるに憚るなかれとの格言もあるからと思ったので其後は必ず間違なく土橋マッチ店へ行く様になりました
評
女中は主人から受取った金で買物に出て不信用な店で買ったものですから物が悪いは値が高いと云う処で自分の小遣い銭までたしておまけに大変しかられて重ね重ねの大失敗でした
やはり日用品なんかはことさらに店を選ばれなならんもんです

理想的の良細君
会社員の奥様か大商店の奥様でしたか兎に角家政の御料理は実にうまいもので大変経済に立働かれますので貯蓄もどっさり出来ますし御主人も御機嫌で家庭は春の様に温く至極円満でいつも衆人の羨望するところでした其奥様は日用品と云われると必ず下女を呼んで天神橋北詰土橋マッチ店へ行くのだよあすこには何でもあるから□と訓へるのが常でした何故かと御主人が御尋ねるになると土橋は如才なく品質は上々一等だし値段は一個から卸値で売れますから大変利益で安心が出来ます其利益と云うものは大したもので年に積れば他店と非常な差が出来て貯蓄が出来ますからと申されたそうです少しの事でも注意が必用だなと御主人は大層感じられましたとのことでした

卓上用鏡付マッチ容器
旅行用懐中美術マッチ
煙草盆用□便切炭
実用新案光明蝋燭
火番線香
茶室用梅ヶ香
神仏燈明用小蝋燭
金属製蝋燭
香入上等線香、焼香、タキナオシ石鹸、洗濯粉末石鹸、内外化粧石鹸、石鹸入各種歯磨、及歯ブラシ、ライオン印蚊取線香は紀州本場の製品にして一手販売アサヒマッチ象印分銅印マッチ発売元進物用には優美なる日用品切手の便利あり金高御このみ次第土橋商店は大阪の諸官衙会社の大部分に納入し居るとの事四十年来の信用は絶大にして今や店務隆盛を極めつつあり
蝋燭線香石鹸雑貨問屋
燐寸製造販売業
土橋號雑貨部
天満天神橋北詰
資料形態
大型古資料
制作者
日本
高さｘ幅（mm）
174x244
物理媒体／状態
（ｈ174mm)
コレクション